研究について
研究成果
破波帯遡上域の地形変化予測モデルの開発(バーム地形の大規模浸食事例を用いた漂砂係数の推定)
発行年月 | 港湾空港技術研究所 資料 1422 2024年12月 |
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執筆者 | 中村 聡志 |
所属 | 沿岸環境研究領域 上席研究官(海域環境解析担当) |
要旨 | 鹿島灘全域に大規模な砂浜の侵食と高潮被害をもたらした2006年10月の高波浪による波崎海洋研究施設周辺海岸地形の大規模侵食事例を用いて,砕波帯遡上域の地形変化予測計算モデルの漂砂量推定を行った. 2006年10月6日前後に行われた観測桟橋に沿った断面地形測量,沿岸方向400m幅の汀線測量,および,沖合1000mまでの深浅測量の結果を用いて,砕波帯遡上域のバーム地形とバー地形の変化量を求め,地形変化予測計算の再現目標とした. 波の砕波,波の変形に伴う海面の上下動と海浜流,海水の浜への遡上と流下,砕波時の乱れによる底面砂の浮遊移動を計算できる地形変化予測モデルを開発し,砕波乱れによる底面砂の巻き上げ量を決める係数を推定した. 砕波帯遡上域の地形変化を再現するためには,波の浜への遡上と流下,および,砕波による砂の浮遊漂砂量が重要であり,浮遊砂巻き上げ量係数SL=0.1~0.2程度が適当であることを示した. キーワード:砕波帯遡上域,地形変化予測モデル,漂砂量係数,波崎海洋研究施設(HORS) |
全文 |
TECHNICALNOTE1422(PDF/3,272KB)
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