研究について

研究成果

既設防波堤上部工の嵩上げにおける部材接合部の照査法の整理

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1413 2023年12月
執筆者 田中 豊、川端 雄一郎、小林 怜夏、竹信 正寛、横田 弘、山本 修司、鈴木 高二朗、下迫 健一郎
所属 構造研究領域 構造研究グループ
要旨

 気候変動に伴う海面水位の上昇や外力の増大が予想されており,本体工の安定性確保,港内伝播波,越波の低減等を目的として,既設の防波堤や護岸の嵩上げの実施が今後増加すると考えられる.しかし,現状では嵩上げ部における作用の考え方や差筋等を用いる場合の部材接合部の設計および照査の基本的考え方が十分には整理されていない.そのため本稿では,特に差筋を用いた場合の既設防波堤上部工の嵩上げを対象として,設計における前提条件を整理した.また,関連する指針等の最新の知見に基づき,嵩上げ部の全体安定性および差筋接合部の構造性能に関する基本的考え方を整理し,照査法を提案した.さらに,本稿で整理した基本的考え方に関する留意事項や現状で検討が不十分な点を記載し,今後解決すべき課題についても整理した.

キーワード:防波堤上部工,嵩上げ,部材接合部,差筋

全文 TECHNICAL NOTE1413(PDF/1,958KB)