研究について

研究成果

中詰固化によるケーソン面部材の補強効果に関する解析的検討

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1378 2021年12月
執筆者 川端 雄一郎・田中 豊・加藤 絵万・大矢  陽介・森川 嘉之
所属 構造研究領域 構造研究グループ
要旨

 近年、過去に建設された港湾施設の用途の変更や性能の変更、さらには供用期間の延長などの改良案件が増加している。外郭施設や係留施設においては重力式構造物の事例が他形式の構造物よりも多く、ケーソン式構造物は典型的なものとして従前から岸壁や護岸、防波堤等の港湾施設に採用されている。今後これらのケーソン式構造物の改良案件が増加することが予想され、それに伴うケーソンまたはケーソンを構成する部材の補強のニーズが今後高まるものと想定される。本稿では、過去の小型模型載荷実験や非線形3次元有限要素解析等の結果に基づき、まず中詰固化工法によるケーソンおよびケーソン面部材の補強に関する設計・施工等の基本的考え方について記載する。次に、既往の研究に基づき、防波堤ケーソン前壁を対象に、中詰固化工法によるケーソンの補強効果について試算結果を提示することで、中詰固化工法によるケーソン面部材の補強設計におけるモデル化および補強効果の算定の流れを示す。最後に、中詰固化工法によるケーソンの補強に関して、その設計・施工の手引き(案)を提示する。

キーワード:ケーソン、補強、中詰固化

全文 TECHNICALNOTE1378(PDF/9,342KB)