研究について

研究成果

カルシア改質土と異種材料との境界における摩擦特性

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 59-2-3 2020年09月
執筆者 松村 聡、水谷 崇亮、森川 嘉之、赤司 有三、本田 秀樹、清水 雅浩
所属 地盤研究領域 基礎工研究グループ
要旨

 本研究は、製鋼スラグと浚渫土を混合、固化したカルシア改質土を、岸壁の裏込め材や裏埋め材などとして用いることを想定して、カルシア改質土とそれに接する異種材料との材料境界で発揮される摩擦特性を実験的に調べたものである。本研究では、カルシア改質土と4種類の異種材料(礫材、砂材、コンクリート材および粘土材)に対して、供試体サイズの異なる一面せん断試験およびせん断模型実験を実施した。供試体サイズの小さい一面せん断試験では、全種類の異種材料を対象として、上載圧やカルシア改質土の養生期間など複数の試験条件について試験を実施した。一方、供試体サイズの大きいせん断模型実験では、粘土材を除く3種類の異種材料を対象として、一面せん断試験と共通する代表的な実験条件についてせん断載荷実験を実施した。また、カルシア改質土を裏込め材として用いたモデル岸壁を例として、分割法による地震時土圧の計算を行い、材料境界の摩擦係数が地震時土圧に与える影響について調べた。本報告では、これら一連の結果に基づいて、設計において参考となる摩擦係数およびその設定方法を示した。

キーワード:カルシア改質土、礫、砂、粘土、コンクリート、摩擦試験、摩擦係数、材料境界

全文 REPORT59-2-3(PDF/3,958KB)