研究について

研究成果

遠心模型実験装置PARI Mark II-Rの開発

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1353 2019年08月
執筆者 高橋英紀、藤井愛彦、森川嘉之、高野大樹
所属 地盤研究領域 地盤改良研究グループ
要旨

 遠心模型実験装置は、土木構造物の模型に遠心力を加え、地盤内の応力や間隙水圧を高めて、実物スケールの構造物と同様の応力・間隙水圧状態を再現するものである。現在では、地盤工学分野において、実物スケールの構造物での地盤挙動を知るための重要な装置となっている。対象も静的問題、動的問題、流体と地盤の複合問題などに検討対象が拡がってきている。一方、沿岸域や海域においては、巨大地震や津波、高潮・高波に対する土木構造物の安定性を確保するため、その挙動を解明することが急務となっている。この流れを受けて、当研究所において20年以上使用してきた遠心装置2号機を改修し、巨大地震を再現したり、波や流れを発生したりできる装置を導入することとした。なお、上記の新たな実験ニーズへの対応に加えて、老朽化部分の更新も目的とした。作業は2016~2018年の間の2カ年で行った。本稿では、更新した機器や新設の装置を中心的に紹介している。なお、2号機改良型の全体像を把握できるように、遠心装置1号機と2号機の導入経緯や、2号機から2号機改良型に流用している部品についても概説する。

キーワード:遠心模型実験装置、振動台、造波装置、越流装置、画像解析

全文 TECHNICALNOTE1353(PDF/4,125KB)