研究について

研究成果

網チェーン式回収装置による錨型形状ブロックの撤去方法

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1318 2016年03月
執筆者 野口仁志
所属 特別研究官 特別研究官
要旨

 網チェーン式回収装置は、港湾及び海岸等に設置されている既設消波ブロックを作業員や潜水士の玉掛けの作業の支援無しに、ブロック脚にチェーンを玉掛けして回収できる装置である。本装置は、専用の駆動装置を有さず4目の網状チェーンで構成した簡易な構造の装置であり、これまで6件の消波ブロック撤去工事等に活用された実績がある.
 消波ブロックには40種類以上の形状のブロックがあるが、最も回収が困難と考えられるブロックとしては、二つの錨を組み合わせたような形状の錨型ブロックである。このブロックは、脚が細長く、周囲のブロック脚と強く絡みあっている。
このブロックの撤去に、網チェーン式回収装置を用いて模型実験により取り組んだ。 その結果、状況をよく観察してブロックの姿勢変化を考慮して周辺のブロックとの絡みを解消するように吊り上げる運用方法にて、連続的に撤去することが可能であった。吊り上げの所要時間は1個当たり1分27秒であった。

キーワード:網チェーン、把持装置、撤去、消波ブロック、錨型

全文 TECHNICALNOTE1318(PDF/1,827KB)