研究について

研究成果

中型風車を利用した港湾施設における電力利用のスマート化に関する検討

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1285 2014年06月
執筆者 下迫健一郎、 米山治男、 白石悟、 牛山泉、 西沢良史、 細見雅生、 小川路加
所属 海洋研究領域 海洋利用研究チーム
要旨

本資料は、2005年度から2007年度までの3か年にわたる、港湾空港技術研究所、足利工業大学および駒井鉄工㈱(㈱駒井ハルテックの前身会社)の3者共同研究および北海道工業大学を加えた2008年度から2011年度の3か年の4者共同研究を発展させ、2011年度から2013年度までの3か年にわたって実施した4者共同研究の成果をとりまとめたものである。以下に、主要な成果を述べる。
(1)日本の港湾における使用電力の現状やコンテナターミナルにおける荷役のエコ化等の事例をふまえ、風力発電による発電電力の自己消費による沿岸域ローカルスマートエネルギーシステムを提案するとともに、その実現のための課題を整理した。
(2)海外における大型風車の開発動向を調べた。また、国内における洋上風力発電の実現へ向けた実証研究について述べた。
(3)中型風車の開発を行い、実機風車を東京湾沿岸に設置し、現地実証試験を実施してきたが新たに制御方法の改良を行いその効果について検証した。
(4)港湾および漁港における使用電力量に関するデータより使用電力量に及ぼす気温の影響分析を行うとともに、使用電力の時間変動性について分析した。
(5)中型風車による発電電力の時間変動性を分析し、使用電力の時間変動性との両者による需給バランスを分析し、風力発電をコアとする沿岸域ローカルスマートエネルギーシステムの実現へ向けた課題と対策を整理した。

全文 TECHNICALNOTE1285(PDF/5,002KB)