研究について

研究成果

2011年東北地方太平洋沖地震の際に見られた表層地盤の非線形挙動の概略的傾向

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1272 2013年06月
執筆者 若井淳、野津厚
所属 地震防災研究領域 地震動研究チーム
要旨 地震動が構造物に与える影響を正確に理解する上で、表層地盤の非線形挙動が地震動に与える影響を評価することは重要である。2011年東北地方太平洋沖地震では、全国をカバーする強震観測網により、非常に広範な地域で強震記録が得られている。本研究では、これらの観測記録の地表フーリエスペクトルのピーク周波数が線形時サイト増幅特性(地震基盤~地表)のピーク周波数からどの程度移動したかを表す指標に基づいて、非線形挙動強さを評価する。そして、地震動強さを表すいくつかの指標(PGA、PGV及びPSI値)と非線形挙動強さとの関係を調べ、それらの関係を適切に表現する経験式を提案した。その結果、非線形挙動強さはPGVと最も相関が良く、その関係は双曲線モデルで最も適切に表現されることがわかった。また、非線形挙動強さの経験式からの偏差が線形時のサイト増幅特性のピーク周波数と相関があることがわかった。
全文 /PDF/no1272.pdf