研究について

研究成果

防波堤基礎地盤の地震時変形特性に関する1g場模型振動実験と有効応力解析

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1227 2011年03月
執筆者 大矢陽介、竹信正寛、菅野高弘、小濱英司
所属 地盤・構造部 耐震構造研究チーム
要旨  防波堤基礎地盤が軟弱粘土層で地盤改良として床堀・置換工法が用いられている場合、地震時に置換土の軟化、支持力の低下によって防波堤は大きく沈下すると予想されている。それゆえ、性能設計ではこの沈下量を予測し、地震後に津波や高潮から沿岸地域を防護するのに必要な天端高を確保することが重要となる。  本研究では、レベル2地震動相当の大きな地震動により基礎地盤が液状化し、防波堤が大きく沈下する状況において、基礎地盤や捨石マウンドの変形特性の把握を目的に1g場模型振動実験を実施した。また、数値解析(有効応力解析)の精度確認・精度向上に資することを目的としたデータ整理を行い、一例として有効応力解析コードFLIPによる実験の再現解析を実施した。  防波堤は基礎地盤の過剰間隙水圧上昇とともに大きく沈下し、基礎地盤はケーソン下より外側へ押し出されるように変形した。解析では、実験で得られた基礎地盤や捨石マウンドの残留変形、過剰間隙水圧などの計測結果と良く整合した結果を得た。
全文 /PDF/no1227.pdf