研究について
研究成果
沿岸水温を推定するヒステリシスループモデルの開発-三河湾ブイモニタリングデータを活用して-
発行年月 | 港湾空港技術研究所 報告 049-02-07 2010年06月 |
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執筆者 | 趙烘輦、鈴木高二朗、中村由行 |
所属 | 未分類 未分類 |
要旨 | 水温は海洋生物の代謝及び生産活動を制御してその生存可否を決めるため、海洋生物に影響を及ぼす最も重要な環境因子である。しかし、水温は気温に比べてデータが著しく少ないため、これまでは回帰分析を用いて気温から水温を推定するということが行われてきた。ただし、既存の回帰分析では、気温と水温の履歴現象を考慮できないため、推定値が大きく異なる場合が多い。 そこで、本研究では調和解析を含んだヒステリシスループモデル(履歴循環モデル)を開発した。このモデルは履歴現象を考慮することができるとともに、時系列の概念を含んでいる。ここでは、本モデルを三河湾にあるモニタリングブイの4年間(2005. 7 - 2009. 6)の気温および水温データに適用してモデルの精度を調べた. その結果、推定値と観測値のRMS 誤差は0.8 - 1.0と小さく、推定値と観測値でよい一致をみた。また、この結果は既存の線形回帰モデルのRMS誤差である1.4 - 2.1に比べて小さかった。 本研究で開発された履歴循環モデルは、現在及び近未来の沿岸の水温を予測するうえで、效果的なツールとして活用されるものと期待される。 |
全文 |
/PDF/vol049-no02-07.pdf
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