研究について

研究成果

水中音響レンズを用いた超音波式三次元映像取得装置の開発

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 048-04-03 2009年12月
執筆者 松本さゆり、片倉景義、吉住夏輝
所属 施工・制御技術部 計測・制御研究チーム
要旨  水中施工状況の確認は、潜水士によるレベル測量と目視による出来栄え確認により実施される。通常の施工は水中の透明度には関わりなく実施され、また作業中においては底泥のまき上げにより透明度がさらに低くなる場合も有りうる。このような悪条件下において、潜水士による水中の視程距離は短い場合が多い。また、水中施工時の安全管理、被災直後の現況調査等においては即時的な水中視認と測量が必要とされた。このような背景から、潜水士に頼らない、すなわち濁度に依存しない、安全、確実、効率的なリアルタイム水中視認技術と測量技術を可能とする機器開発が望まれている。  そこで、水中映像化のために著者の一人が取り組んできた水中音響レンズの基礎研究成果を踏まえ、超音波式水中映像取得装置を開発した。そして、水槽及び海上試験において、観察距離5~25m、視程距離10mの場合、分解能 縦5cm×横10cm×奥行き13cm、観察範囲 縦横共に33度(6m×6m)を実現した。また、フレームレート 1秒当たり1画面の三次元・リアルタイム映像取得に成功した。さらに、本機の測量精度は±5%以内であることにより、実用上必要なレベルに達した。
全文 /PDF/vol048-no04-03.pdf