研究について

研究成果

海上大気中における各種防食塗装による鋼材の防食効果と塗膜の健全性評価手法

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 048-02-08 2009年06月
執筆者 審良善和、岩波光保、山路徹
所属 地盤・構造部 材料研究チーム
要旨 本研究は、港湾鋼構造物を塗装工法で防食する際に用いられる各種塗装系の長期防食効果を把握することを目的に、重防食塗装系を中心とした暴露試験を海上大気中および海水シャワー暴露場で実施し、各塗装系の防食効果および美観に関する性能評価を行った。また、塗装工法により被覆防食された港湾鋼構造物の健全性評価手法および余寿命予測手法を確立することを目的に分布定数系回路素子(CPE)を導入した新しい等価回路モデルを用いた塗膜の健全性評価手法の適用可能性について検討を行った。その結果、12年間にわたる塗装鋼板の長期暴露試験では、各種新設用および塗替え用塗装系の防食効果について評価することができた。また、塗膜の健全性評価手法として、インピーダンス測定結果を分布定数系回路素子を導入した等価回路モデルによって解析することで、健全部を想定した分布定数系回路素子(CPE)のインピーダンス値のパラメタであるTs値およびns値により、塗膜の健全性の評価および余寿命を予測できる可能性があることが分かった。
全文 /PDF/vol048-no02-08.pdf