研究について
研究成果
直立浮上式防波堤の津波・風波に対する水理特性
発行年月 | 港湾空港技術研究所 資料 1156 2007年06月 |
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執筆者 | 有川太郎、中野史丈、野村逸人、下迫健一郎、宮島正悟、小林真、虎石龍彦、荒井清、木原一禎 |
所属 | 津波防災研究センター 特任研究官 |
要旨 | 2004年12月26日に発生したインド洋大津波で多くの人命、財産が失われたことは記憶に新しい。迫り来る海溝型巨大地震では地震動による直接的な構造物被害のみならず津波による被害が予想されている。また、地球温暖化の影響で海面水位の上昇・台風の巨大化が危惧されており、高波・高潮による被害の危険度はますます高まっている。直立浮上式防波堤はこのような状況下で社会的要請に応えるべく開発中の新しいタイプの可動式防波堤である。本防波堤は、上部鋼管、下部鋼管から成る鞘管構造であり、津波、高波等の異常海象時にのみ上部鋼管が海底から浮上して背後施設を守るしくみである。 本防波堤は従来の直立壁形式の防波堤と異なり、隣り合う鋼管の間に若干の開口部を有することが特徴であるが、このような構造物の水理特性に関する研究事例は少ない。本研究では、背後への透過率(消波性能)や作用波圧等について、大規模水理模型実験及び数値シミュレーションにより検討を行った。その結果、津波、風波に対する防御効果が確認された。また、構造設計に用いる波圧についても、津波、風波各々に対して従来式と比較する形で提案した。 |
全文 |
/PDF/no1156.pdf
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