研究について
研究成果
インド洋津波によるスリランカ,モルディブ,インドネシアの被害現地調査報告と数値解析
発行年月 | 港湾空港技術研究所 資料 1110 2005年12月 |
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執筆者 | 富田孝史、本多和彦、菅野高弘、有川太郎 |
所属 | 津波防災研究センター 主席津波研究官 |
要旨 | 2004年12月26日のスマトラ沖地震に伴ったインド洋大津波では、つぎのような様々なタイプの被害が発生した。 ・沿岸の低地が広い範囲にわたり浸水した。 ・一部のコンクリート造の建物が残存したが、木造やレンガ造の建物は大破した。 ・沿岸にある道路、橋梁、鉄道、港湾、空港が被災した。 ・海岸や沿岸の陸地が侵食され、地形が変化した。 ・船舶、オイルタンク、コンテナなどが漂流し、被害を拡大した。 ・地震の発生から津波の到達するまでに避難時間があった地域においても多くの人が津波に飲み込まれた。 ・沿岸の住民だけでなく多くの観光客も被災した。 一方、港湾や海岸の施設、沿岸における堅牢な建物、盛土が津波被害の低減に役立ったことが示された。 インド洋津波に関する数値計算を各種数値モデルにより実施し結果を比較したところ、低緯度において津波が伝播したので、球面座標系の影響は大きくなくデカルト座標系でも十分な精度で計算できること、波の分散性も大きくないことが分かった。このため、港湾空港技術研究所においてこれまで開発してきた高潮津波シミュレータSTOCがインド洋津波の被害の詳細計算に使用できることが判明した。 |
全文 |
/PDF/no1110.pdf
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