研究について

研究成果

台風0314号による大韓民国馬山湾の高潮の現地調査と数値計算

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 044-02-01 2005年06月
執筆者 河合弘泰、富田孝史、平石哲也、安田誠宏
所属 海洋・水工部 主任研究官
要旨 2003年の台風0314号は韓国南岸に高潮・高波を満潮時に発生させ、1959年の宮古島台風以来の海岸災害を引き起こした。特に馬山市では、西港埠頭の岸壁から約700mにわたる市街地が高潮によって浸水した。このとき馬山湾の検潮所では約2.3mの高潮偏差が観測されている。そこで、馬山湾沿岸において、浸水時の状況を住民等からヒアリングするとともに、浸水の痕跡高や建物の損傷を調査した。さらに、陸上地形の影響を考慮して海上風を推算し、波齢を考慮した海面抵抗係数を用いて、馬山湾の高潮を推算した。その結果、市街地内における浸水の痕跡の高さ、数値計算モデルによる最高潮位は、検潮記録による最高潮位と概ね一致した。また、この高潮が主として吹き寄せによって生じたものであることも明らかになった。
全文 /PDF/vol044-no02-01.pdf