研究について

研究成果

平成15年(2003年)十勝沖地震津波による被害と津波の特性

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 1082 2004年06月
執筆者 富田孝史、河合弘泰、柿沼太郎
所属 海洋・水工部 高潮津波研究室
要旨  2003年9月26日4時50分頃に発生した平成15年(2003年)十勝沖地震(マグニチュード8.0)によって引き起こされた津波が、北海道および東北地方の太平洋沿岸に来襲した、特に、北海道では津波による床上浸水の被害が発生している。しかし、港湾施設には津波による大きな被害は発生しなかった。人的被害としては十勝川河口部で2名の行方不明者が報告されている。  港湾空港技術研究所は、地震の発生後すぐに北海道開発局等と連絡を取り、構造震動研究室および高潮津波研究室は連携をとりながら現地調査チームを派遣し、津波に関して高潮津波研究室が調査に当たった。津波調査では、津波の遡上高さや被害が測量やヒヤリングにより調査された。  本報告は、これらの現地調査による津波の調査結果を主体として、今回の津波の特性を調べたものである。さらに、現状で報告されている断層モデルを使って津波の数値計算を行い、広域的な視点から津波特性についても検討した、津波の遡上高さは十勝沿岸において高く、十勝港ではT.P+2.5mを超え、大津漁港ではT.P.+ 3.0mを超えた。こういった津波の特性を数値計算は再現できた。また、最後により詳細な被害推定を行うための今度の課題についても取りまとめた
全文 /PDF/dfb608e59359fbdd0d6e50bd26bf1d7b6638d435.pdf