研究について

研究成果

全国港湾海洋波浪観測30か年統計(NOWPHAS 1970-1999)

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1035 2002年12月
執筆者 永井紀彦
所属 海洋・水工部 海象情報研究室
要旨 1970年以来。国土交通省〈運輸省)港湾局では関係機関による相互協力の下に、全国港湾海洋波浪情報網(NOWPHAS:Nationwide Ocean Wave information network for Ports and HAbourS)を構築し、日本全国の沿岸海域における波浪観測を実施している。本資料は1970年以来継続的に刊行を続けている波浪観測長期統計報であり、1970年1月から1999年12月までの30年間に全国沿岸海域で取得された波浪観測データの統計解析結果について取りまとめたものである。  30年の間には、観測地点や条件の変更が数多くあったが、本資料では以下の58地点における波浪統計を掲載しており、1999年末の時点で集中処理期間が1年に満たなかった直江津、伏木宮山および清水の各観測地点は対象外とした。  日本海沿岸海域…:留萌、瀬棚、深浦、秋田、酒田、弾崎、阿賀沖、新潟沖、新潟西、輪島、金沢、福井、柴山、鳥取、境港、浜田、藍島、玄界灘  東シナ海沿岸海域…:伊王島、名瀬、那覇 オホーツク海沿岸海域:紋別  太平洋沿岸海域…:十勝、苫小牧、むつ小川原、八戸、久慈、宮古、釜石、石巻、仙台新港、相馬、いわき沖、小名浜、常陸那珂、鹿島、浜金谷、第二海堡、アシカ島、波浮、下田、御前崎、御坊沖、潮岬、神戸、小松島、室津、高知、高知沖、上川口、苅田、宮崎、油津、志布志湾、鹿児島、中城湾、平良、石垣  これらの観測地点における統計解析期間は、当所における集中処理期間を原則としたが、水圧式から超音波式への機種更新や、観測位置(水深)の変更、波向き観測の付加、などを考慮して、以下の3通りの統計解析期間を設定することとした。 1.既往最大有義波統計:過去の港湾技研資料における発表成果との整合性をはかるため、上記58地点の集中処理全期間中をとりまとめて整理した。 2.波高・周期出現頻度統計:水圧式から超音波式への機種更新や、観測位置〈水深)の変更などの重要な観測条件の変更があった場合には、それぞれの観測条件毎の期間に関して、出現統計を集計することとした。 3.波向出現頻度統計:港湾技研資料における掲載が開始された1991年以降の観測記録を対象とした。ただし、1991年以降に波向観測が開始された場合は、観測開始時からの記録を対象とした。  本資料における統計解析掲載項目は、各観測地点毎に以下のとおりである。 1.月別および年別の観測記録測得状況 2.既往最大有義波および対応最高波 3.月毎および累年の最大および平均有義波の波高と周期 4.季別および累年の有義波高および有義波周期の階級別出現度数分布 5.有義波高順の高波出現記録とその気象要因 6.累年の有義波高および波向の階級別出現度数分布
全文 /PDF/no1035_compressed.pdf