研究について

研究成果

港湾地域強震観測年報(1999&2000)

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1016 2002年03月
執筆者 野津厚、深澤清尊、佐藤陽子、玉井伸昌、菅野高弘
所属 地盤・構造部 構造振動研究室
要旨  1962年より実施されている港湾地域強震観測においては、2000年12月31日現在、5764の強震記録が蓄積されるに至っている。このうち、1999年と2000年にはそれぞれ74と187、計261の強震記録が得られている。強震計の台数としては、2000年12月31日現在、92台の強震計が60港に設置されており、設置状況としては、64台が地盤上に、24台が地中に、4台が構造物上に設置されている。本強震観測網では、機械式アナログ記録方式のSMAC-B2型強震計および電気式デジタル記録方式のERS-F、-G-GV型強震計の2種類の強震計が使用されている。  本資料は、1999年と2000年に港湾地域強震観測網で得られた記録について報告するものである。今回の年報から、新たな試みとしてCDを採用することとした。得られた記録は港湾毎に分類され、地震諸元、記録番号、最大加速度等とともに付録CDの強震観測表にまとめられている。強震観測表の地震諸元は、気象庁発行の「地震・火山月報(カタログ編)」および「全国震源データ」に基づいている。また、強震記録の記録番号は、各観測地点から記録が送られてきた順番に付けられており、記録の分類として、頭文字「S」で始まる記録はSMAC-B2型強震計で得られた記録、「F」はERS-F、-G、-GV型強震計で得られた記録をそれぞれ示している。強震観測表にまとめられているすべての記録のデジタルデータを付録CDにCSV形式で収録している。最大加速度が20Galを越える記録については加速度波形を画像ファイルの形で付録CDに収録している。また、最大加速度が50Galを越える比較的大きな記録については、加速度波形に加え、速度波形、変位波形、応答スペクトル、フーリエスペクトル、水平面内の加速度・速度・変位の軌跡も画像ファイルの形で付録CDに収録している。  1999年と2000年における港湾地域強震観測は、以下に示す諸機関の協力の下に実施された。  運輸省港湾局 運輸省港湾建設局 北海道開発局 沖縄総合事務局 東京都港湾局 静岡県港湾総室 宮崎県港湾課 大阪市港湾局  本年報の作成は、各観測地点での強震観測担当者の努力に負うところが非常に大きい。担当者各位に敬意と謝意を表すとともに、各観測地点で実際に強震計の点検ならびに記録の取扱いに携わった方々の氏名を巻末に掲載する。
全文 /PDF/no1016.pdf