研究について

研究成果

海洋環境下における再生コンクリートの耐久性に関する研究

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 039-02-06 2000年06月
執筆者 早川健司、山路徹、浜田秀則
所属 構造部 材料研究室
要旨 コンクリート解体材から製造される再生骨材をコンクリート用骨材として利用するための技術開発は、我が国において重要な課題になっている。本研究は、再生コンクリートを海洋環境下のコンクリート構造物へ適用するための基礎資料を得ることを目的としている。すなわち本研究の目的は耐海水性に優れる高炉セメントB種を用いた再生コンクリートの諸特性、特に耐海水性や鉄筋防食性能を、普通ポルトランドセメントおよび高炉セメントB種を用いた普通コンクリートと比較して定量的に把握することである。このため、骨材品質を変化させた再生コンクリート供試体を作製して乾燥収縮、耐凍害性、中性化などを検討するとともに、促進劣化試験および長期暴露試験を実施して耐海水性や鉄筋の防食性能に関する試験を実施した。その結果、高炉セメントB種を用いた再生コンクリートの強度発現特性は、普通コンクリートの場合と同様に長期的には普通ポルトランドセメントを用いた場合と同等となこと、高炉セメントB種を用いることにより、再生コンクリートの耐海水性を向上させることができること、再生コンクリートの塩化物イオンの拡散性状は、高炉セメントB種の使用により普通ポルトランドセメントを使用した普通コンクリートと同等以上にすることができることなどが示された。
全文 /PDF/vol039-no02-06.pdf