研究について

研究成果

波浪海域に位置する鋼構造物の電気防食法に関する現地試験

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0921 1998年12月
執筆者 阿部正美、福手勤、山本郁雄、清水一夫、真鍋昌司
所属 構造部 主任研究官
要旨  波浪海域に位置する鋼構造物の電気防食法の現地試験を実施した。試験の目的は波浪が電気防食の電位、電流密度に与える影響を明らかにすることと、海底面付近に発生するサンドエロージョン・コロージョンに対する電気防食の効果を検討することである。  試験結果から以下の事項が明らかとなった。 (1)防食電流密度は、天候が平穏な時には40mA/m2程度で、荒天時では40~90mA/m2の範囲で変動が大きかった。 (2)干満帯を被覆防食した鋼管杭は裸の鋼管杭に対して40~60%の電流密度で防食できることが明らかとなった。 (3)海底面付近の鋼材表面はサンドエロ-ジョン・コロ-ジョンにより変化することが認められた。 (4)サンドエロ-ジョン・コロ-ジョンによる腐食速度は0.46mm/y以上であった。 (5)電気防食はサンドエロ-ジョン・コロ-ジョンに対して防食効果のあることが認められた。
全文 /PDF/no0921.pdf