研究について

研究成果

人の動的形態からみた水際部緑地の空間特性

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0877 1997年09月
執筆者 奥田薫、小林享、村田利治
所属 計画設計基準部 主任研究官
要旨  港湾緑地は、港湾におけるアメニティを実現するための基本的施設であるが、その空間デザイン(土地の形状や施設の形、配置等)は、必ずしも、水際部に位置するといった特性を充分活かしたものとなっていない場合がある。このため、本研究は、水際部の緑地においてビデオ撮影、現地観察等による記録、分析を行うことにより、利用者の行動特性を把握し、緑地空間デザイン上の配慮事項を整理するものである。  観察によって得られた利用者の行動特性のうち主なものは次のとおり。 1.利用者の行為は、見る・歩く・触れるなどの点で、水際と何らかの関連を持つものが圧倒的に多い。 2.園地や植栽の形状、位置と「座る」「寝転ぶ」等の行為は密接に関連する。 3.動線は植栽やストリートファニチュア、傾斜、舗装の状況に影響を受ける。 4.滞留場所としてはコーナーや縁が選ばれやすい。 5.立位で水辺を眺める場合は、10秒程度で辺りを一覧する。座位の場合は、長時間の滞留となり、景観体験の充実化が図られる。
全文 /PDF/no0877.pdf