研究について

研究成果

1993年北海道南西沖地震による港湾施設被害報告

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0791 1994年12月
執筆者 稲富隆昌、上部達生、井合進、風間基樹、山﨑浩之、松永康男、関口信一郎、水野雄三、藤本義則
所属 構造部 構造部長
要旨  1993年7月12日22時17分12秒、北海道南西沖の奥尻島北方を震源とする気象庁マグニチュード7.8の地震が発生した。気象庁によって、この地震は「平成5年(1993年)北海道南西沖地震」と命名された。本地震によって、北海道の小樽、寿都、江差、青森県の深浦で深度Vの強震が記録されたのをはじめ、北海道および東北の各地に激しい地震動がもたらされ多くの被害が発生した。また、本地震によって発生した大津波によって、奥尻島をはじめ日本海沿岸部の広い範囲で被害が発生し、200名以上の犠牲者が出た。これらの被害によって、港湾施設の被害額は全体で約130億円に達した。  本報告は、関係諸機関の協力の下に実施された港湾・漁港施設の被害調査結果を報告するものである。その内容は、港湾地域強震観測網によって得られた各港の強震動に関する資料、各港の各施設に関する資料、被災施設の被災状況に関する資料、被災施設の機能制限に関する資料等である。調査の対象となった主な施設は、各種係船岸、防波堤、護岸、桟橋、臨港道路等である。これらの被害報告は、実地調査に基づく構造物の被害の詳細を示したものであり、構造物の被害に関する詳細な解析結果は含まれていない。また、津波被害に関する詳細な報告も含まれていない。
全文 /PDF/no0791_compressed.pdf