研究について

研究成果

船舶の観賞方向の適性に関する研究

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0762 1993年09月
執筆者 東島義郎、竹下正俊
所属 計画設計基準部 計画基準研究室
要旨  近年、我が国の余暇時間の増大及び価値観の多様化に対応するため、港湾においても豊かなウォーターフロントをめざした整備が進められており、市民が親しめる空間が各地に創出されてきている。この場合“港らしさ”を生かした景観づくりが重要な課題となる。  本研究では最も港らしさを表している景観構成要素と考えられる船舶に着目し、船舶をどのような方向から眺めたら印象深いかという、船舶の鑑賞方向の適性について明らかにすることを目的としている。  本研究は、まず港の景観構成要素としての船舶の位置付けを船舶に対する視点場の事例の整理および写真コンテストの作品分析によって把握し、さらに、この分析結果を踏まえて船舶模型をさまざまな角度(俯角、視線入射角)から撮影したビデオ画像についてのアンケート結果を分析した。  その結果、船舶の正面(または真後)から30°~60°の方向は、船舶を印象深く鑑賞することができる非常にポテンシャルが高い方工であることなどが明らかとなった。  これらの分析結果は、港の景観計画の中で、船舶を鑑賞する場としての緑地、プロムナード、集客施設等を配置する際の指標となるであろう。
全文 /PDF/no0762.pdf