研究について

研究成果

海洋波の方向スペクトルの推定における最大エントロピー原理法(MEP)の拡張

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 032-01-01 1993年03月
執筆者 橋本典明、永井紀彦、浅井正、菅原一晃
所属 海洋水理部 海象調査研究室
要旨

 簡便かつ汎用性に富み、あまり計算時間を要しない方向スペクトリー推定法として、最大エントロピー原理法(MEP)を拡張した新しい方向スペクトル推定法(拡張最大エントロピー原理法:EMEP)を開発した。EMEPは、ベイズ型モデルを用いた方向スペクトル推定法(BDM)と同様に観測データの誤差の影響を考慮した方法である。

 また、MEPやBDMと同程度の推定精度を有し、BDMに比べて計算時間を大幅に短縮した方向スペクトル推定法で、以下の特性を有している。

2.EMEPを3成分観測データに適用した場合にはMEPと同じ方向スペクトルが推定される。

3.EMEPを4成分以上の観測波動量に適当する場合にはBDMとほぼ同程度の高精度な方向スペクトルが推定される。

4.EMEPは計算が簡便であり、パーソナル・コンピュータによるリアル・タイム処理が可能である。

全文 /PDF/vol032-no01-01.pdf