研究について

研究成果

PC舗装のリフトアップ工法の現場実証試験

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0689 1990年12月
執筆者 八谷好高、上中正志、早田修一、森好生
所属 土質部 滑走路研究室
要旨

 沈下や不同沈下が比較的大きい地盤上に建設した舗装に沈下が生じた場合の補修工法として、プレストレストコンクリート(PC)舗装のリフトアップ工法を開発したのを受けて、今回は、実現模大の試験舗装を使用して、この工法の実用性を確かめた。試験舗装は、幅55.5m、長さ100m、厚さ18cmのものを東京国際空港沖合展開事業第2期工事地区内に製作した。リフトアップ試験は、規模が大きい場合に対する適用性、リフトアップ工法の施工性、PC版の限界変形量の3種類に関するものである。これらの試験の結果から、以下のような知見が得られた。
(1)リフトアップは、実現模大の舗装においても、当初設定したとおりに実施できることが確認された。また、有限要素法により事前にリフトアップ作業の工程を計画できることが確認された。
(2)PC版のリフトアップからPC版下面へのグラウト施工までが問題なく繰り返して実施できたことから、舗装建設後の地盤沈下に応じて、PC版のリフトアップを繰り返して行うことが可能であることが認められた。
(3)今回用いたグラウトシステムにより、必要とされる量のグラウトを所定の時間内に供給できることが確認された。

全文 /PDF/no0689.pdf