研究について

研究成果

正規圧密粘土地盤上の補強盛土の挙動

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 028-02-02 1989年06月
執筆者 寺師昌明、北詰昌樹
所属 土質部 地盤改良研究室
要旨

 軟弱地盤の遠心模型実験表面にジオテキスタイルを敷設して、非常に軟弱な地盤上に安全に盛土を施工する方法(補強盛土工法)が注目を集めている。この工法の港湾地域での適用性を評価するため一連の遠心模型実験を実施した。
 実験では港湾地域での幾つかの適用形態を想定して、補強の有無、引張補強材料の敷設パターン、載荷の方法(段階載荷の有無)を変化させて、補強効果の有無と補強のメカニズムに検討を加えた。
 その結果、1港湾地域で良くみられる正規圧密粘土地盤上の盛土建設に引張り補強は有効であること、2従来の実用設計で多用されてきた円形すべり計算に補強材料の引張り強度を導入する計算方法は危険であること、3補強材料で一体化した盛土(撓み性の基礎)の実用的な支持力検討法の確立までの間、補強地盤の変形拳動の予測や補強材料の諸元の決定には弾塑性有限要素解析が有望であることが判明した。

全文 /PDF/vol028-no02-02.pdf