研究について

研究成果

変断面杭桟橋の応力算定手法について

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0645 1989年03月
執筆者 松井創、安間清
所属 計画設計基準部 主任研究官
要旨

 本研究は、杭腐食の進行した桟橋の応力算定プログラムを開発し、桟橋杭の補修に係る検討に資することを目的として行ったものである。
 本研究により得られた主要な結論は、以下の通りである。
1)桟橋鋼管杭の、施設内の平面的な位置による腐食速度については、隣接する杭同士で大きな変動が見られる場合があるので、綿密な腐食調査が必要である。
2)変断面杭の全体座屈に対する許容圧縮応力度の算定プログラムを開発し、他の便宜的な方法と算定結果の比較を行った。便宜的な方法は両方とも1~2割程度危険側となるので、本法に従って算定するのが望ましいことがわかった。
3)変断面杭桟橋の弾塑性解析プログラムを開発したので、その計画理論を説明する。一様断面杭モデルや簡易変断面杭モデルは算定応力に誤差が大きく、本モデルによることが望ましいことがわかった。また、杭の腐食調査が十分でないような場合に、計算結果にどの程度の信頼性があるかを推定するための基礎資料を示した。
4)剛性の高い補修工(RCライニング等)の施工に伴う水平分担力・曲げモーメント分布・構造耐力の変化について検討を行い、補修設計の際の参考資料とした。

全文 /PDF/no0645.pdf