研究について

研究成果

ループ状のアラミド繊維ロープを緊張材としたPC梁の曲げ試験

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0640 1989年03月
執筆者 山本邦夫、大即信明、浜田秀則
所属 構造部 材料研究室
要旨  著者らは、プレストレストコンクリート(PC)の緊張材の腐食対策として、従来のPC鋼材の代替に新素材を用いた。まったく金属を用いないPC部材を開発することを考え、その実用化を目的として種々の検討を行っている。本研究は、開発の基礎研究として、緊張材にループ(輪)状アラミド繊維ロープを用い、さらに定着体としてエポキシ樹脂を主材料とした非金属定着体を用いたPC梁の静的曲げ載荷試験を実施したものである。  研究の目的は、以下の3つとした。 (1)エポキシ樹脂を主材料とした非金属定着体の開発 (2)アラミド繊維ロープを緊張材としたPC梁の曲げ性状の把握 (3)アラミド繊維ロープを緊張材としたPC梁の材令1年迄の有効プレストレスの安定性の把握  曲げ試験等による検討の結果、開発した非金属の定着体は従来の鉄製のものと動揺の性能を有していること、アラミド繊維ロープを緊張材としたPC梁の曲げ性状は従来のPC鋼材を用いた場合と同様であること、および有効プレストレスは材令1年の範囲で安定していることが確認された。
全文 /PDF/no0640.pdf