研究について

研究成果

有限要素法による二層の潮流及び拡散計算

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0495 1984年09月
執筆者 村上和男、森川雅行
所属 海洋水理部 海水汚染水理研究室
要旨

 本資料は、有限要素法を用いて二層の潮流計算と拡散計算を実施し、湾内に流入する河川流量と海上風の流れに及ぼす影響を調べるとともに、汚染物質の拡散および塩分分布に及ぼす鉛直混合の影響などについての検討を行ったものである。
 2レベルモデルによる潮流計算結果は、上層で速く下層で遅いとなっているが、平均的には単層モデルの結果とほとんど同じである。河川流入の流れの影響は、河口周辺でかなりの変化がみられるが、少し河口から離れると急速に弱まる。また風による影響は、10knotの風に対して、上層では3cm/sの影響がみられ、下層では逆方向の流れが発生する。
 CODの拡散と塩分分布の計算は、現地の濃度分布のパターンをほぼ再現できた。内部境界面での鉛直流は、物質の上下層間の混合に大きな役割を果たしている。

全文 /PDF/no0495.pdf