研究について

研究成果

流れの場における微細土砂粒子の分散特性について-水理模型実験と数値計算による検討-

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0386 1981年06月
執筆者 小笹博昭、森川雅行、村上和男、入尾野幸雄、白井正生
所属 海洋水理部 海水汚染水理研究室
要旨

 本研究は、流れの場における微細土砂粒子の分散特性を水理模型実験により検討するとともに、流れや負荷量などの実験値を数値モデルに適用して、その結果に若干の考察を加えたものである。
 実験には、水平縮尺1/2000、鉛直縮尺1/160のひずみ模型を用い、流れとして、現地で発生頻度が高い3種類の流況を再現した。この実験から、微細土砂粒子は海域の移流によって拡がり、土砂投入点付近での流れが遅いほど、濃度の高い領域が投入点付近に停滞し、底面への体積が大きくなることが確認できた。
 数値モデルは二次元単層であり、土砂の沈降を、沈降限界におけるせん断応力の考え方を用いて確立的に評価している。計算結果については、濃度分布は実験結果とよく一致したが、土砂の底面への堆積は投入点付近で実験結果より少なく、よい一致を示さなかった。

全文 /PDF/no0386.pdf