研究について

研究成果

川崎港海底トンネルでの施工時から完成時までの函体ひずみの長期測定

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0352 1980年09月
執筆者 清宮理、藤澤孝夫
所属 構造部 主任研究官
要旨

 昭和54年10月に沈埋工法によって完成した川崎港海底トンネルでは、施工中及び完成後の沈埋トンネルの安定性の確認のため、各種の動態観測が実施されてきた。これらのうち沈埋函内に設置された24個の鉄筋計を用いて行ったひずみの測定の成果及び考察を述べる。ひずみの測定の記録は昭和51年9月の沈埋函製作時より昭和55年3月までの期間中に得られたものである。測定結果の整理及び解析を通じて以下に示すことが判明した。
1)施工中及び完成後とも鉄筋計に生じたひずみ量は、最大でも350×10の-6乗程度であった。
2)大きなひずみの変動量は、沈設作業中、コンクリート打設中などに得られ、沈埋函の曳航、及び圧接作業などではひずみの変動量は極くわずかであった。
3)実測されたひずみ量は、本トンネルで用いた設計手法で算定された計算値よりもかなり小さな値であった。

全文 /PDF/no0352.pdf