研究について

研究成果

出入港時における大型タンカーの操船および航跡について(鹿島港における実船調査報告)

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 018-03-03 1979年09月
執筆者 上田茂、柳沢雄博
所属 構造部 海洋構造研究室
要旨

 外洋に面するシーバースにおける20万D.W.Tタンカーの出入港操船、航跡、タグボートの支援状況、回頭状況、船体動揺量などを実船調査し、以下の知見を得た。
1)調査結果では、パイロットは波高3mの条件までは乗船している。 
2)防波堤先端付近では、波の影響による船首揺れ、横偏位などを避けるためH1/3=2m以上の場合5ktの速度で通過する。また、4kt以上のものは16船中14船あった。 
3)タグボートの制動による停止距離は4Lないし5Lとされているが、実船調査結果からほぼ妥当と思われる。
4)出港時の回頭に要した水域は、横偏位0.5L、縦偏位1Lおよび直径1Lの随円で近似できる。 
5)半載状態の20万D.W.T.タンカーが波高2.65m(Hmax)の海上を航行中のローリング、ピッチング、ヒービングによる最大沈下量は、1.66m、1.40m、0.7mであった。

全文 /PDF/vol018-no03-03.pdf