研究について

研究成果

波浪中の直立円柱浮体に働く流体力とその運動

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 015-02-04 1976年06月
執筆者 合田良実、鈴木康正、笹田正
所属 海洋水理部 波浪研究室
要旨

 波浪中の浮遊式構造物の運動解析の一つとして直立円柱浮体を取り上げ、理論計算および模型実験によって、固定時の波力および自由浮体の運動について検討した。計算法は、井島による線形ポテシャル理論の厳密解法、減衰的定常波に相当する項を省略した伊藤による近似解法および実験的に求めた流体力係数を用いたストリップ法の3種類を用いた。実験は水深40cmにおける、直径10cmおよび20cmの5種類の模型について波力、上下揺、左右揺および漂流を測定した。
 各理論計算値と実験値を比較し、各計算法の精度と適用性を検討した。 
 また浮体の運動の中で注意すべきものは漂流現象であり、実験では漂流速度が水粒子速度の80%以上に達する場合が認められる。漂流力は、波と浮体動揺の非線形効果による時間的に変化しない力として計算し、これを漂流速度の2乗に比例する抵抗力がつり合っているものとして、抵抗力の比例定数を求めた。

全文 /PDF/vol015-no02-04.pdf