研究について

研究成果

東京港月島岸壁、尼ヶ崎港第一閘門および浜坂漁港内東防波堤における腐食調査

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0229 1975年12月
執筆者 善一章、阿部正美
所属 構造部 主任研究官
要旨

東京港月島岸壁、尼崎港第一閘門、浜坂漁港内東防波堤の腐食調査を行なって、次の結果を得た。
 1.東京港月島岸壁では平均干潮面直下の凸矢板平坦面に腐食が集中し凸矢 板の33%に穴があき、集中腐食速度は約1mm/yrであった。これは鋼矢板の腐食傾向(a)に該当する。いっぽう飛沫帯では凸・凹矢板の7%に穴が発生した。
 2.尼崎港第一閘門では補剛材、補助材の突出部(エッジ部)の+0.7~-0.7m間に腐食が集中し、最も著しい箇所の腐食速度は2mm/yr(片面)以上であった。しかし、+0.7~-0.7m間で補強材のエッジ部が他の部材に接続したところでは、集中腐食は接続部分以外のエッジ部に発生した。
 3.浜坂漁港内東防波堤では鋼矢板にキレツが発生し17年未満で破断した。これは現地における腐食疲労の一例と思われる。

全文 /PDF/no0229.pdf