研究について

研究成果

東海沿岸地域の大地震時における地盤加速度

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0204 1975年03月
執筆者 上部達生、野田節男
所属 構造部 耐震構造研究室
要旨

東海沿岸地域における地震防災対策の基礎資料として、大地震時における各地点の地盤加速度をもとめた。近い将来発生するのではないかと心配されている遠州灘沖地震の安政地震と名古屋地方にもっとも大きな影響を与えた地震として濃尾地震の2つの大地震を想定した。以下明らかになった事項を列記する。
ⅰ)安政地震を想定した場合、御前崎で300gal、名古屋地方で220galの地盤加速度が計算された。一方、濃尾地震を想定した場合には名古屋地方で350galの地盤加速度が計算された。これは過去における震災例から妥当なものと判断される。
ⅱ)震害に影響を与えるものとしては、各地点の地盤の固有振動数があるが、今回の計算結果によれば、名古屋港・四日市港周辺・衣浦・三河の臨海部の軟弱地盤地域での地震の固有振動数は1Hz以下、名古屋の市街地、知多半島では地盤の固有振動数は2Hz以上であった。

全文 /PDF/no0204.pdf