研究について

研究成果

東京港および小名浜港における鋼管杭の腐食調査

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0190 1974年06月
執筆者 善一章、阿部正美
所属 構造部 主任研究官
要旨

 東京港および小名浜港において鋼管杭の腐食調査をした結果、次のことがわかった。
(1)東京港では、(イ)平均干潮面直下部の腐食速度は0.8mm/yr以上である。(ロ)平均干潮面直下部の腐食速度は0.1~0.2mm/yrであるという二通りの腐食傾向が見られた。これに対して、小名浜港では特に深度方向による腐食量差はない。なお、小名浜港のような腐食傾向は無防食の鋼管杭(下関港など)にも見られる。
(2)鋼管杭の集中腐食は、鋼矢板と同じくマクロ腐食によるものと予想されるが、集中腐食による損傷がひどいのは調査鋼管杭が川口付近に位置したことに原因があると思われる。
(3)マイクロセルのカソード域はM.S.L.~M.L.W.L.と考えられる。
(4)使用された塗装は、集中腐食に対してほとんど効果は認められない。

全文 /PDF/no0190.pdf