研究について

研究成果

石灰による深層混合処理工法(第2報)

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 011-04-04 1972年12月
執筆者 奥村樹郎、寺師昌明、光本司、酒井正寛、吉田富雄
所属 土質部 地盤改良研究室
要旨

前報では、石灰による地盤改良機能の原理の紹介を行ない、深層混合処理工法の埋立地における野外試験結果から陸上における本工法実用化の可能性を報告した。
 その後、海上施工の可能性を検討するため、羽田沖で実施した試験工事の結果を報告する。試験目的は、前回用いた深層混合処理機-2号機-の問題点の改善、生石灰が安対剤としての機能を失なわない内に土中で混合処理の出来る処理機-3号機-の製作、陸上工事の場合と極端に異なる環境下で得られる改良効果の検討である。
 試験の結果、3号機の海上試験機としての機能はほぼ満足された。但し、石灰面ゲージの故障により安定剤の一様な供給に難点が残った。しかし、この改善の見通しは得られている。改良効果に関しては、現地粘性土が比較的反応性の低い土であったにも関わらず、十分な撹拌を施したケースでは10kg/cm2程度の貫入抵抗が得られ、海上施工の可能性が確信された。

全文 /PDF/vol011-no04-04.pdf