研究について

研究成果

クイの負の周面摩擦についての近似計算法

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 010-03-02 1971年09月
執筆者 沢口正俊
所属 土質部 基礎工研究室
要旨

クイの一部分に作用する力のつり合いから導かれる基本式、A(dσz/dz)=φfを解くことによって、負の周面魔擦を受けるクイに発生する圧縮応力が求められる。ただし、この場合クイと周辺地盤との間の付着力と相対変位とがある関係であらわされることを前提とする。このようにして求まった圧縮応力の一般式から、クイの中立点の深さ、最大圧縮応力、およびクイ頭部と先端部での沈下量を求める諸式が誘導される。クイ頭部に働らく荷重に抵抗して発生する初期の周面摩擦分布と、クイの周辺地盤の沈下分布が深さに対する関係として、ρ0=一定とρ1=(ρs/L)zを仮定することによって、これらの諸式が実際的になりうることを示し、図表化し実用に便利なものとした。ただし、図表化したものはW=0の場合のみである。このような計算式を用いて実験結果と照合し、あるものはよい一致を示した。

全文 /PDF/vol010-no03-02.pdf