研究について

研究成果

海の波の回折計算法と回折図

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0021 1965年11月
執筆者 森平倫生、奥山育英
所属 水工部 防波堤研究室
要旨

 海の波の回折現象は、防波堤、島あるいは岬などで遮蔽された領域に波が回り込む現象をいう。この遮蔽された領域に生じる波高を決めるのに回折図が使用される。これまで作成された海の波の回折図は、その計算手続きの煩雑さのために、Johnson,Wegel、掘口のように、回折係数の算定範囲が20波長程度にとどまり、防波堤開口部からの回折図のケースも少なく、実際に使用する場合にかなり不便であった。
 この資料は、こうした実際に使用するときの不便さをなくすために、半無限防波堤に任意の角度で波が入射する場合の、多くの回折図を作成したものである。また、あわせてそのもととなる計算法の詳述も行った。なお、計算はすべて港研のDigital Computar,TOSBAC-3123で行なった。
 回折係数を算定しようとする場合に、Fresnelの積分表が必要となってくるので、今後ここにかかげた範囲外の回折係数を算定しなければならなくなったときに利用できるよう、この積分表の作成も行なった。

全文 /PDF/no0021.pdf