研究について

研究成果

風波のf-5則について

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 000-06 1964年06月
執筆者 浜田徳一
所属 水工部 水理研究室
要旨

 摂動展開により得られる1次の過度方程式を用いることにより、表面波の周波数スペクトルE(f)~f悪溢(n>5)で表される場合には微少な渦度が急激に贈幅されることが示された。この渦の贈幅はn<5ときには起こらない。n=5の場合には対数の発散が生じ、物理的には平衡状態に相当するものと考えられる。このことから、n>5の場合にはある周波数における波動エネルギーが励起された渦運動へと移行しているものと考えられる。
 この不規則波の性質を確証するため実験もおこなった。実験は二次元風洞水槽において風波を発生させ、風は水路途中から水路外へ排出した。風のない場をしばらく伝搬すると砕波の効果は無くなり、表面張力波も減少する。実験結果からは解析結果との一致がみられた。

全文 /PDF/vol000-no06.pdf