研究について

研究成果

河川流量境界条件の不確実性がEcoPARI予測システムの塩分・海水温の精度に及ぼす影響

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1432 2025年12月
執筆者 松崎 義孝・久保田 雅也
所属 海洋環境制御システム研究領域 海洋汚染防除研究グループ
要旨  本論文はMarine Pollution Bulletinで出版された論文 “Uncertainty in river discharge forcings and error range on nowcasting numerical simulation of salinity and seawater temperature in Ise Bay, Japan”の構成を一部変更して日本語訳したものである.流動と生態系モデルによる沿岸・河口域を対象とした準リアルタイム予測システムの構築においては、使用可能な河川流量のデータセットの選定とその不確実性について検証が必要である.伊勢湾への河川流量の不確実性を考慮した数値シミュレーションモデルを用いて,塩分と海水温の数値シミュレーション結果の誤差範囲を推定した.準リアルタイム予測システムに向けた河川流量の算出には2つの手法を用いた.1つ目の手法では,降水量を貯留関数法の入力として用いる.2つ目の手法では,気象庁が作成した河川流量の数値シミュレーションデータである流域雨量指数を用いる.両手法における年間河川流量の不確実性は±30%以内と推定された.流動モデルを用いて数値シミュレーションを実施した.河川流量の不確実性に起因する塩分および海水温の年間の数値シミュレーション誤差範囲は,それぞれ約±1.2および±0.15°Cと推定された.本研究の手法は,他のモデルや沿岸域および河口域の水環境数値シミュレーションにも適用可能である.
全文 TECHNICALNOTE1432(PDF/5798KB)