研究について

研究成果

防波堤ケーソンにおける部材設計の合理化に関する一考察

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1329 2016年12月
執筆者 宇野健司、加藤絵万、川端雄一郎
所属 構造研究領域 構造研究チーム
要旨

 本論では、港湾基準の性能規定化に伴うケーソンの部材設計の合理化について議論する。まず、過去と現在の設計法、すなわち許容応力度設計法と限界状態設計法について基本的な考え方を整理した。次に、ケーソン部材について、限界状態の観点から支配的な照査指標を調査した。その結果、ケーソン部材の使用限界状態が、コンクリート部材の構造断面や配筋を決定する上での制約となる場合があることが分かった。特に、使用限界状態の照査指標のひとつであるひび割れ幅は、配筋に強く影響することが分かった。これらの結果から、ケーソン部材の使用性や耐久性の観点からは、コンクリート部材のひび割れ幅に関して本質的な議論が必要であることが強く認識された。なお、本論では、土木学会の示方書や関連研究を参考にこれらの議論を整理した。

キーワード:ケーソン、性能照査、使用限界状態、曲げひび割れ幅

全文 TECHNICALNOTE1329(PDF/1,894KB)