研究について

研究成果

係留施設の変状連鎖と点検診断に関する一考察

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1328 2016年12月
執筆者 加藤絵万、川端雄一郎、岩波光保、横田弘、山路徹、藤井敦、内藤英晴、北澤壮介、井上博士、柏原裕彦、末岡英二、吉田倫夫、山本修司、中野則夫、稲田勉
所属 構造研究領域 構造研究チーム
要旨

 現在、港湾施設の設置者・管理者には、構造物の性能低下による施設機能の喪失を避けることはもちろんのこと、維持管理費用の縮減や最適化、また、大規模災害時における船舶の活用と安全な航行の確保の観点からも、予防保全的な維持管理を実施することが求められている。このためには、定期的な点検診断の実施が不可欠であり、各種構造形式の変状連鎖を踏まえて、対象とする構造物が置かれる環境や利用状況等に応じた適切な点検診断項目を選定することが重要となる。本論では、港湾施設の適切な点検診断項目の選定に資するため、係留施設を対象として、変状の発生が構造物の性能の低下へと繋がっていく過程を、予防保全的な観点から整理した変状連鎖図を提案した。また、各構造形式の変状連鎖と港湾の施設の点検診断ガイドラインに示される点検診断項目の関係について整理し、現状における係留施設の点検診断の課題についてとりまとめた。

キーワード:変状連鎖、点検診断、横桟橋、鋼矢板式係船岸、ケーソン式係船岸

全文 TECHNICALNOTE1328(PDF/886KB)