研究について

研究成果

セメント固化処理土を原料土として再利用する場合の配合の検討

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1264 2012年12月
執筆者 渡部要一、田中政典
所属 地盤研究領域 土質研究チーム
要旨 セメント固化された浚渫土は、解泥しても原料土であった浚渫土の性質には戻らない。しかし、施工時の打継ぎ部分等では削り取った固化処理土を原材料として使えたとしたら、輸送費や処理費をかけて処分場に処理するよりも経済的である。また、将来の土地利用形態の変化などによっては、固化処理土を掘削することも考えられ、これを再び同様の固化処理土の原材料として使えるかどうかを検討する意義は大きい。本研究では、固化処理土を解泥してリサイクル利用する場合の物理・力学特性について明らかにすることを目的とする。浚渫粘土に対して、セメントを添加・養生し、解泥処理後、セメントを再添加する一連の試験を行った結果、セメント固化・再解泥した試料の液性限界ならびに塑性限界はセメント添加前より大きくなること、セメント固化・再解泥して再びセメントを添加して養生固化した際には、最初に添加したセメントは強度発現にほとんど寄与しないこと、すなわち、その時点で再添加したセメントのみが強度発現に寄与することなどが結論として得られた。
全文 /PDF/no1264.pdf