研究について
研究成果
ハイブリッド重力式桟橋の開発および耐震性の検討
発行年月 | 港湾空港技術研究所 資料 1259 2012年12月 |
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執筆者 | 小濱英司、菅野高弘、池野勝哉、原基久、吉田誠、三藤正明 |
所属 | 地震防災研究領域 耐震構造研究チーム |
要旨 | 近年、船舶によるコンテナ貨物やバルク貨物の海上輸送において、大量輸送による効率化を目的とした船舶の大型化が進みつつあり、それに対応した経済的な大水深の航路や岸壁等の港湾施設の整備が求められている。 そこで著者らは、経済的な大水深岸壁の整備を目指し、新しい岸壁構造としてハイブリッド重力式桟橋を開発した。ハイブリッド重力式桟橋は、底版と上部工を鋼管杭等の柱体で連結した構造物を基礎マウンド上に設置し、地震時の慣性力や土圧等の水平力に対して、桟橋自重および底版上に投入した基礎捨石の有効重量によって抵抗する重力式の構造物である。 本資料では、ハイブリッド重力式桟橋の設計手法や標準的な施工方法について示したのち、大型の水中振動台を用いた正弦波模型実験から2つの構造タイプにおける耐震性能について考察している。さらに、コンテナクレーン等の荷役機械が設置された場合を想定し、ハイブリッド重力式桟橋にクレーンを上載した不規則波模型実験を行い、地盤-ハイブリッド重力式桟橋-クレーンの動的相互作用について考察した。その結果、底版前面に土留壁のない構造タイプが耐震性能上、優位であること、本構造が有効応力解析プログラムFLIPによる性能照査が可能な形式であること、免震機構を搭載したクレーンであれば桟橋部との共振が避けされる等、ハイブリッド重力式桟橋が実務上の適用が可能な構造形式であることを確認した。 |
全文 |
/PDF/no1259.pdf
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