研究について

研究成果

杭の軸直角方向抵抗性能を推定するためのChangのモデルに用いる地盤反力係数の新たな推定方法の提案

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 048-04-01 2009年12月
執筆者 菊池喜昭
所属 地盤・構造部 地盤・構造部長
要旨 従来から、港湾の施設の技術上の基準・同解説(以下技術基準)では、杭の横抵抗を推定するために、弾性床上の梁理論を用いている。この際の地盤反力モデルとしていわゆるChangのモデルのほかに、港研方式を提示してきた。これらの方法を用いるためには、地盤反力係数を決定することが必要となる。このため、技術基準では、N値から地盤反力係数を決定するための図表を提供している。これらの図をもとに、それぞれの地盤反力モデルで用いる地盤反力係数とN値の間の相関性を整理すると、Changのモデルの場合の相関性が著しく悪く、港研方式の場合には相関性が良いことがわかった。  そこで、港研方式の地盤反力係数とN値の関係を用いて、Changのモデルに用いる地盤反力係数とN値の関係を整理し直した。その結果、ChangのモデルがN値と相関が悪くなっていた理由は、N値が深度方向に増加するような地盤においては、Changのモデルに用いる地盤反力係数が杭の単位幅当たりの断面剛性EI/Dの影響を強く受けているためであるとことがわかった。  また、Changのモデルに用いる地盤反力係数とN値の関係について新たな関係式を提案した。
全文 /PDF/vol048-no04-01.pdf