研究について

研究成果

空港PC舗装版下に使用するグラウト材の開発

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1183 2008年09月
執筆者 北詰昌樹、早野公敏
所属 地盤・構造部 地盤・構造部長
要旨  近年の空港建設は軟弱な沿岸部を埋め立てて建設される事例が多く見られる。このような空港では、供用後に大きな沈下が生ずることが多く、空港施設を閉鎖することなく、いかにして沈下対策を行うかが大きな課題となっている。ひとつの解決策として、エプロン部のPC舗装版とリフトアップ工法の組み合わせが開発され実用化されている。近年、PC舗装版を設置したエプロンにおいて、航空機がエプロン上を通過する時にPC舗装版の端部から水が噴き上げる現象(ポンピング現象)が生じた。これについて、構造的対策としてはPC舗装版端部と緩衝版を一体化する構造ととともに、航空機通過時に目地から水が上方に噴出しない目地構造の改良が挙げられる。一方、材料的対策としては、充てん性に優れ、ポンピング現象を生じさせないようなグラウト材の開発が挙げられる。  本研究では、材料的対策として、現行のグラウト材の性能確認に基づき、構造・施工上の要求を満足する新しいグラウト材を開発することとした。研究では、まず、現在用いられているグラウト材の耐久性の調査を行い、新しいグラウト材の要求性能の設定を行い、これらの要求性能を満足するグラウト材を開発した。開発したグラウト材について、模擬舗装版を用いたグラウト材充のてん性試験と疲労載荷試験を用いた耐久性調査を行い、その有効性を確認した。
全文 /PDF/no1183.pdf