研究について

研究成果

排水を考慮した地震時の地盤の液状化に関する数値解析

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1182 2008年09月
執筆者 山﨑浩之、金田一広、永野賢次
所属 地盤・構造部 動土質研究チーム
要旨  地震時の地盤の液状化は、港湾・空港施設の設計において重要な検討項目の一つである。地震時の液状化の影響を考慮した地盤設計を行う方法として、有限要素法を用いる方法があるが、ここでは、地震時の地盤の排水を考慮した液状化解析が可能な有限要素プログラムの開発を行っている。本資料では、プログラムに組み込んだ要素モデルの精度を要素試験と比較している。そして、開発したプログラムを実際の地震に適用し、観測結果と比較している。また、地盤の飽和度が液状化にどの程度影響するかを、開発したプログラムで検討している。  得られた結果は以下のとおりである。 1) 要素モデルは要素試験結果と整合するモデルであった。 2) 開発したプログラムは、実際の地震での地盤の加速度応答および液状化による地表面沈下を説明することができた。 3) 透水係数の違いによる沈下および間隙水圧の消散の違いを計算することができた。 4) 飽和度の影響を考察したところ、飽和度が99.8%以上ある場合には完全飽和状態とほとんど同じ結果となった。
全文 /PDF/no1182.pdf