研究について

研究成果

砂杭・粘性土複合地盤の破壊過程に関する基礎的研究

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1181 2008年09月
執筆者 高橋英紀
所属 地盤・構造部 地盤改良研究チーム
要旨  サンドコンパクションパイル工法(締固め砂杭工法)によって低~中改良率の砂杭・粘性土複合地盤が海底に造成された後、岸壁背後に地盤の埋め立てを行って傾斜荷重が加えられた際に発生する複合地盤での破壊過程を、遠心力場での模型実験および弾塑性型の土の力学モデルに基づく数値解析を通じて明らかにすることを本研究の目的とする。  初めに、砂杭を粘性土層下の基礎砂層に着底させた改良地盤(着底型)と着底させない改良地盤(浮き型)について遠心力場で模型実験を行い、幅広い改良パターン下で改良地盤の変形特性やモードを調べた。次に、排水を考慮しない有限要素法による弾塑性解析によって極限平衡状態を超えた限界状態での改良地盤の挙動を再現し、地盤の破壊過程をより詳細に調べた。さらに、模型実験や弾塑性解析において明らかとなった挙動特性をモデル化し、砂杭・粘性土地盤の極限平衡状態モデル(極限平衡法)を用いた安定性解析手法を提案した。このモデルの計算精度を検証し、現在設計で使われている安定性評価手法以外の評価手法を検討した。最後に、破壊に至る限界状態での地盤変形量についても議論を広げた。ここでは、土・水連成の有限要素法による弾・粘塑性解析を実施し、限界状態での地盤挙動を再現し、地盤の変形特性について検討した。
全文 /PDF/no1181.pdf