研究について

研究成果

港湾域の底泥中化学物質濃度と底生生物叢の関係

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1174 2008年06月
執筆者 内藤了二、中村由行、浦瀬太郎
所属 海洋・水工部 沿岸環境領域
要旨 底生生物に対する底泥中化学物質濃度の影響を評価する基礎資料を得ることを目的とし、全国の港湾域の底泥中ダイオキシン類濃度及び重金属類濃度の分布と、底生生物種に関する実態調査を行った。ダイオキシン類については、底泥の有機物量 (TOC)が多くなるほど濃度が高い傾向がみられた。また、シルト・粘土分が高く、粒子が細かいほど底泥中のダイオキシン類濃度が高くなった。また、ダイオキシン類濃度に対する底生生物の影響指標としては、底生生物種類数の方が湿重量よりも敏感であった。さらに底生生物の豊かさに対する重金属濃度の影響を調べるため、底生生物種類数を指標として、既存のERM 及びERL による底質ガイドライン値と測定結果を比較した。現状の重金属濃度においても生物の棲息の種類数に影響が現れている港湾があることが示唆された。
全文 /PDF/no1174.pdf